野蛮ギャルド建築学会第1回学術報告会論集刊行

〇洒脱8割と本気2割: 昨年11月19日、開催された野蛮ギャルド建築学会設立大会、兼、藤森照信先生古稀記念学術報告会の論集が刊行された。村松研の助教の岡村健太郎さんと編集者の加藤郁美さんの多大なるご尽力で、小粒だけれど内容の詰まったA5版冊子にな…

ぼくまち通信(3)超絶、水谷先生!

超絶!水谷先生: 朝8時20分、私の研究室で隊長や副隊長たちと待機していると突然、ぼくまちの助手穴水さんのところに上原小学校から電話がかかってきました。今日は時間割が急きょ変更になり、8時半からの開始となった、とのこと。いつもは8時45分ですか…

目出度さも!

63歳になった。63をネットで調べると、62の次で、64の前の数、といささかそっけない。素数であるとか、完全数だとかであれば、また一興なのだが、過ぎていく人生の普通の数にすぎない。まあ、7×9で、9回目の7の倍数、くらいが関の山かもしれない…

アセアン建築のパイオニアたち:趣旨説明

4月に刊行したmASEANa Project 報告書2016に。私はもうひとつ寄稿した。ハノイで開催した第2回国際シンポジウムのメインテーマ、アセアン建築のパイオニアたちで報告された各国の論考の表紙として書いたものである。これも英語になっているので、日本語の…

ぼくまち通信(2)その歴史

いよいよ指令発表ですが、その前に、ぼくまちの歴史です。なぜ、ぼくまちが始まったのか。 ぼくまちの歴史: ぼくらは街の探検隊(以下、ぼくまち)が始まったのは2004年度の冬からでした。この時はまだ理念や手法などいうものはもとより、すべてが模索状態…

なぜ、いかに、私たちは、アジアの近現代建築に関心を持つのか?

4月に公刊されたmASEANa Projectの2016年度の報告書は、アセアンの近現代建築のパイオニアを特集し、ハノイ、ホーチミンの近現代建築の重要物件を掲載している。発行部数が少ないことと英語なので、わたしが書いた文章の日本語原文をここに転載する。タイト…

ぼくまち通信(1) まちリテラシー

5月8日から9回かけて行われる渋谷区上原小学校との総合学習(計40時間)ぼくらはまちの探検隊は今年で13回目になります。参加者との意思疎通、私の頭の整理のために、今年はぼくまち通信を書いて、皆さんに配布することにしました。以下、その第一号…

「挨拶はたいへんだ」

数年前修士を卒業した三宅さんから結婚式の乾杯を依頼された。結婚式での挨拶は、これが最初ではなかったけれど、以前はまだ頭立ちをしていたので、祝賀の頭立ちをして、頭立ちが如何に結婚を祝う際に重要かを述べて祝辞代わりにした。しかし、2年ほど前か…

千の効用

千という数字には、魔力があるかもしれない。このブログも退任まで1000日あるから始めたのだけれど、それは一万でもなく、百でもない。一万は、途方もなく多い数のようにみえて、とてもじゃなくて到達できない。一万日は、何しろ30年弱だから。でも、…

マドを作る人

勤務先は、毎年一回オープンキャンパスをおこなっている。5月末か6月初頭の土日があてられ、今年は6月2日、3日の金、土曜日である。二日間で計3000人以上の見学者があって、かつても今もここで新たな研究が立ち上がる。いまは、もう少し社会に開か…

退任までほぼ一千日

山田風太郎は、飄々とした風貌やおどろおどろしい内容などで、私の好きな作家のひとりだが、なかでも『あと千回の晩飯』は、愛読書のひとつである。朝日新聞に1994年6月から翌年3月にかけての連載を同時代的に読み、文庫本でも購入し、いまはkindleで時折…